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チャート分析の意味

以前、投資の判断には3種類あり

 

①ファンダメンタルズ分析

②チャート分析

③モメンタム分析

 

この3つを総合的に判断するのが「本当の投資」だとお話しました。

 

今回は、このうち「②チャート分析」を取り上げましょう

 

「チャート分析」は、証券マンに最も人気のある分析手法です。

 

投資家にも人気があり、自分でチャートをつけていた(つけている)方もいるほどです。

 

確かにチャート分析は、株式投資をする上で、必須の行為(スキル)と言えますし、これなくしては、「言葉も通じない見知らぬ外国の街で、地図もコンパスもなく目的地を目指す」行為に等しいです。

 

ては、何のためにチャート分析をするのでしょうか?

 

意外とこれがわかっていない方が多いです。

実際にはなんとなく感覚で判断している人が大半ではないかと思います。

 

チャート分析の目的は

①トレンド(方向性)を見る

②レンジ(変動幅)を確認する

③レンジの向きを確認する

④長期、中期、短期の動きと違いを把握する

⑤トレンドの変化にいち早く気づく

⑥オーバーシュート(行き過ぎ)に気づく

⑦転換点を想定する

⑧水準を推し量る

 

また、比較チャート(2つ以上の市場、銘柄を一つのグラフに重ねる)を、用いる事で

①市場、銘柄間のトレンドの違いを把握する

②パフォーマンスの差を比べる

③下落時の下落率の差を比べる

④そこから投資対象の特性を推し量る

⑤また、世界の資金の流れを推し量る

⑥そして、投資すべき市場、銘柄、手を出さない、あるいは撤収すべき市場、銘柄を特定する

 

って、

 

改めて書くと結構ありますね😅

 

でも、これらを少しでも多く判断していく事で、より正確かつ確率高い判断を、行う事ができるようになってきます。

 

ただし、くれぐれもチャートだけを盲信しないように

 

チャート盲信家の中には

「チャートには全てが詰まっている」

と豪語する方もいらっしゃいますが

 

残念ながら

一番大事な「真実」が入っておりません😅

 

チャート、そして株価が表すものは

 

あくまで

 

多くの投資家(投資主体)が考える、「『現在妥当と思われる株価』の平均値」と「単なる売買(需給)の結果」です。

 

しかも、それは「いい加減」と言ってもいい位、簡単に変化しやすく、移ろいやすいです。そして、その軌跡がチャートです。

 

だからこそ、自身の考える「本来、妥当な株価」との間に乖離ができ、そこに収益チャンスが生まれます。これが「投資」です。

 

では、なぜ「そんな移ろいやすい株価に基づくチャートを分析する事が有効なのか?」

 

それは

 

「チャート分析」を信じている人が多いからです。

 

例えば「チャート分析」の結果、「1100円の時価に対し、1000円が下げの折り返し地点になり易い」と判断したとしましょう。

 

そうすると、「チャート分析を信じる人」は実際に1000円で買いの注文を出してきます。

 

そうすると、実際にその辺りの買い注文が分厚くなるので、売りはそこを突破できずに、本当に1000円近辺が折り返し地点になる確率が高くなります。

 

ただし、私が同様の判断をしたとしても、1000円で買い注文を出す事はありません。

 

なぜか?

 

それはこの前の「バス理論」でお話しましたね。😁

 

とにかく、「投資」の勝率を上げるには、

①できる限り多くの情報を取り込み

②それを取捨選択し

③想定シナリオを策定し

⑤それに応じた売買プランを策定し

④実行する

⑤買い付け後は、状況によりプランを修正

⑥反対売買が完了して、ようやく終了

 

これら一つ一つを、出来る限り精度を高く行うよう、常にブラッシュアップしていく事が大事です。

 

そのうちの、一分野に過ぎない「チャート分析」の項目を挙げるだけでも、軽く14項目ほどになってしまいます。

 

つくづく、「投資」は奥が深いですね。

そして、正しい努力であれば、それが遅かれ早かれ報われるフェアな世界でもあります。

(⌒‐⌒)