株侍Proが相場と世の中を斬る!

現役プロ証券侍が行う世直し! 戦国の世を生き抜く!

株式相場雑感(9/16)

先週は株価の戻りが続きました。

 

当初、懐疑的だった市場参加者(ストラテジスト、チャーチスト含め)も、週末には一転して強気に転じる方が出てきたようです。

 

しかし、こんな時こそ要注意!

 

現状を整理してみると

 

トランプ大統領が仕掛けた「貿易戦争」により、世界的に景気への不安感が増大!

先日の対話再開報道により、再度期待感が増すも、現状では何一つ解決してないし、進展もしてない。

来年の大統領を見据え、早ければ年末、遅くとも来年中旬まてには「タッチダウン」してくると思うが、未だその気配は見えず。

 

②確かに、不安感の副産物によって、消費や設備投資は後退している。

ここでのポイントは「消滅」ではなく「後退」、つまり、来年以降に後ずれしてしているだけであり、需要そのものが消滅している訳ではない。むしろ、この後の需要はかなり嵩上げになっていると考えるのが順当。

そして、既に需要が先食いされた訳でもない。問題は「後ずれした需要」がいつ急浮上してくるか?

 

③世界的に「金融政策」金融緩和が相次ぎ、相場のガソリン(エネルギー)である「資金供給量」は増加傾向。相場の潤滑油である「金利」も低下傾向で、より経済が加速しやすい環境ができあがりつつある。

 

④「金融政策」が進む一方で、遅れているのは「財政政策」。現在検討中の国は多いが、未だ決定に至らず、今後の進展が期待されるが、大型の「財政政策」は経済にとっても、相場にとっても「点火プラグ」の役割を果たす。

 

⑤世界的な不況不安により、「信用売り」と「ヘッジ(先物)売り」が増加。

ここしばらくの上昇は、あくまでこれらの「損失回避&損失覚悟の反対売買」が主。

それも、ここから上の水準ではエネルギー切れになる可能性が高そう。

 

⑥となると、全体相場の上昇もあと少しか?

反転のキッカケとしては

サウジアラビア油田爆破による悪影響

→石油価格の上昇による経済的悪影響、もしくは、インフレ懸念により利下げの正当性に影響が出る

・FOMCで-0.25%の利下げとなり、材料出尽くしと、催促相場の続行

今週はここに要注目!

 

⑦ハイテク分野にしても、2020年問題による「パソコン需要」「システム、ソフトウェア需要」は上向いているものの、それ以外は期待感の域を出ておらず。設備投資も限定的。

ただし、来年は5G、IOT、AI、VR・AR・MRの需要が急拡大する事が予想され、それを相場がいつ織り込みにかかるかが、最大の注目点!

 

⑧20年前もそうだったが、相場の中心はやはり米国株。最初は従来型の大型割安株が先行するも、途中からハイテク株を中心とした成長株が抜け出し、最後は独走する展開を想定。

日本株は米国株に劣るため、スタートが遅れる、あるいは、継続して上昇する銘柄が限られる可能性がある、

 

日経平均は、先日の調整時に下値を切り上げため、下落したとしても、2万円は割らないかもしれない。ただし、2万円接近は依然ありうる。

売られ銘柄の買い戻しはじき一巡するかもだが、再度売り込むのは危険かも。

ヘッジはあくまで、指数レバETFで行うのが無難。ただし、売り超過にならないように。

 

⑩為替も大事な要素

シカゴの投機筋の売買データを見ても

「ドル買いのポジション」は近年最低水準から反転しており

「円買いのポジション」の水準も、期待値の10万枚まではいかなかったが、6万枚から反転してきている。

 

2016年の為替の大幅上昇は、

「ドル買い」投機筋による、「円買い」ポジションへの(ドル)買い仕掛け。

つまり「踏み上げ相場」がその根底となった。

 

今回も、このまま行くかは今後のポジション量の変化動向によるが、遅かれ早かれ、円安ドル高の局面が、ここ半年から遅くとも1年以内に起きそう。

 

⑪20年前と同様、米国の利下げはあくまで一時的。早ければ来年中旬から末の辺りで、再び利上げ局面に入るかと。

次回の利上げ局面では足踏みや小幅の調整はあっても、大きな調整には至らない可能性がある。

 

⑫いずれにしても、ターゲットとなる複数の銘柄をウォッチしながら、トレンドとレンジを見極めて「2段買い」=「玉押さえ/単価下げ」で、仕込んでいく事が賢明。常に余力を持ちながら、使い果たす事のないように。

 

てことで、

 

恐れず

慌てず

そして、しっかりと

 

仕込んでいきましょう。

 

ちなみに、ここ(9~10月)での仕込みがゼロだと

 

相場で一番美味しい「初動」で、何も得られませんよ。

でも、全力投球もダメですよ😁