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正しい分配型投資信託(ファンド)の考え方(2)

👺戻って来たぞい



👺おお、まだおったのか?



🥶いや、あんたが戻ってくるって言うから

 

🥶しかし、長い厠だな

 


👺コンビニで立ち読みしてきたんじゃ

 


🤔どんな本を?

 

 

👺「投資信託の全て」

 

 

😟ネタの仕入れかい!

 

😟てか、そんな本コンビニに置いてないでしょ

 

😟でも、コンビニで立ち読みしている天狗👺

      っていうのもなかなかシュールだな

 

😟で、どうしたらいいんです?

 

👺分配型ファンドの話じゃったな

 

👺本来、分配型ファンドがどうあるべきか?

 

👺ここで仮に「実績分配」の原則をとるとどうなるか?

 

👺前回話したように、金利水準の変動、海外債券の場合は為替の変動によって、分配金が毎回変わってしまうし、出ない時も出てくる。

 

👺債券ファンドを選ぶ人は、「株式ファンドほどの変動はいらないから、できるだけ安定的に推移して欲しい」というのが一般的なので、使い方さえ誤らなければとても有効なツールなのに、これでは購入者は限られてしまう。しかも、毎月分配の意味がない。

 

👺そこでじゃが、現実的な道として「実績分配」の考え方からは外れてしまうかもしれんが、「インカムゲイン(金利、配当収入)」相当を計上するのが、最も妥当だと思われる。

 

🤔じゃあ、今のままでいいってこと?

 

👺いや、実はこれですらズレが生じているファンドが意外と多いのじゃ。

 

👺インカムゲインが生じるファンドには「平均最終利回り」もしくは「平均配当利回り」というのがあって、これは月次報告書に出ているのじゃ

 

👺本来はこれと分配型利回りがほぼ合致する事が望ましいし、設定当初はだいたい同じなんじゃが、これが様々な理由でずれてくるのじゃ

 

🤔様々な理由って?

 

👺例えば、為替や金利水準の関係でキャピタルゲインが上がってくると、ファンドマネージャーがそれを分配金にいれようとしたり、逆にキャピタルロスが出たり、ファンド内の利回りが低下しても、分配金利回りをそれに合わせて下げなかったり、という事が現実にあるのじゃ

 

🤔それはなんで?

 

👺それは投資家サイドの勘違いがそこにあるのじゃ、あるいは担当侍の説明不足かのう?

 

👺本来、売買は「投資対象そのものの価値が今後上がるか、下落するか」で判断するものじゃのう?

 

😟当たり前でしょ、そんなの

 

👺それは、インカムゲインキャピタルゲインの両方を合わせて判断するべきなんじゃが

 

👺多くの人が「分配金の多い、少ない」で売買を判断しているのを知っておるか?

 

😐️それはもらえるものが多い方がいいし、少なくなると不安になりますね

 

👺でも、それは間違いじゃ

 

🥶え~、なんで~?

 

👺例えば、格付けの高い、例えばアメリカの国債で運用するファンドがあったとしよう。

 

👺これを最も買うべき時は、景気がピークに達する時期じゃ

 

🥶景気がピークって、株の方がいいのでは?

 

👺馬鹿者!株を景気のピークで買ってどうする?株は不安があるうちに買って、不安が見当たらないほど、多くの人が強気になった時に高く売り渡すものじゃ!

 

👺そんな時とほぼ時期に、時に若干遅れて金利もピークをつけるのじゃ

 

🥶ピークだったら金利もダメじゃん

 

👺そうではない。金利がピークの時に債券や債券ファンド(ただし格付けの高いものに限る)を買う事で、当面の高い金利と景気悪化時の安全性と換金性が手に入るのじゃ

 

👺その後、景気が悪化したら金利は下がり、その前に買ってたものは、高いインカムゲインキャピタルゲインの両方が手に入るのじゃ。いわゆるダブルメリットじゃな。この前話したじゃろ。

 

🤔ほほう

 

👺さらに為替のタイミングと水準も合えば、為替のキャピタルゲインも入るので、いわゆるトリプルメリットなのじゃ

 

👺実際に20年前のIT相場のピークで日本株ファンドと米国債券ファンドを買った場合、2年後には、日本株ファンドは半分(-50%)。米国債券ファンドはトリプルメリットの効果が出てトータル+40%も出たのじゃ。

 

🥶え~、そんなに差がつくの?

 

👺もちろん、為替の状況にもよるので、この先で同じ事をしても、収益率は異なるし、為替が味方するかどうかは、その時がこないと何とも言えぬ。

 

👺だが、景気悪化時に買える投資対象はとても限定されるので、覚えておいて損はなかろう。

 

👺ただし、投資対象とそのタイミングも大事じやが、問題は使い方なのじゃ。

 

👺一般的な分配型ファンドに話を戻そう。

仮に投資対象も、水準もタイミングも間違ってないとしよう。

 

👺分配金には大きく2つの選択肢がある。

分配金を現金化するか、「再投資」といって

現金化せず、継続運用すらかじゃ。

 

👺ここは鉄則なんじゃが、当初は「再投資」にするべきだとワシは考えておる。

 

🥶え~なんて?現金でもらったほうがいいじゃん?

 

👺まだ儲かってないのに?

 

😐️どういうこと?

 

👺仮にまだファンドのトータルリターン(ファンドの評価額と分配金合計から投資額を引いたもの)がプラスになってない状況で分配金を現金化すると・・・・

 

😐️すると?

 

👺買い付け時の手数料を払って、かつ下がっていれば、その分もマイナスに加えて、分割で損失確定をしているのと同じじゃ。

 

👺これでは仮に買ってからしばらくマイナス状態が続いた場合、その間損失確定を膨らませて、しかも、その分ファンドの評価額も減ってしまうので、ヘタに分配金が多かったりすると、「最悪、物理的に挽回不可能」となってしまうのじゃ。

事実、ファンドの「分配金込みの基準価格」が元に戻ったのに、分配金を現金化したが故に大きくマイナスという事態もありうる。

 

🥶え~、じゃあどうすればいいの?

 

👺だからこそ、「評価益がある程度貯まるまでは再投資」なのじゃ。

 

👺そもそも、評価益も出てないのに分配金を現金化する行為自体が自殺行為じゃ。

 

👺(重要)ファンドの状況によっても異なるが、ファンドは評価額が変動する分、少なくとも分配金半年~1年分程度は賄える位の評価益が出てから「分配金を現金化する」に切り替えるようにしないといかん。

 

👺(重要)そうすれば「分割して利益確定の積み上げ」という事になり、ファンドが右肩上がりなら再投資の恩恵は受けないものの、途中でファンドの投資対象が下落に転じても、先の利益確定が評価損をある程度埋めてくれる効果をもつ。

 

👺(重要)そして、ファンドの買値相当額を割り込んだら、再び再投資にして、また評価額が上回れば、現金化に切り替えればよい。

 

👺(重要)こうすることで、例え最終的に「分配金込みの基準価格」が買値と同値であったとしても、「トータルリターン(実質収益)ではプラス」という事になるのじゃ。

 

 

👺ちなみに、分配金はもらっているけど、その分以上にファンドの評価額が減る、いわゆる「タコ足」を嘆く人がいるが

 

👺要は

①そもそも投資対象かその時期、水準を間違えてる

②「最初から、まだ儲かってもいないのに、分配金を現金化する」という、使い方を間違えてる

 

👺のどちらかか、どちらもじゃ!

 

🥶それって、どうやってわかるの?

 

👺だから、「相場(の流れ)を理解している証券侍」を見つけるか、育てる事が大事なのじゃ。あとは自分で勉強するかじゃな。

 

🤔なら、自分で勉強しながら、優秀な証券侍を探すのが一番ってこと?

 

👺そうじゃな。ただ、真に優秀な証券侍は決して多くはないぞ。

 

👺ちなみに、お主はどこにいるのじゃ?

 

😟どこって?天狗のおじさんの目の前にいるけど・・・・・天狗さんボケたの?

 

👺誰がボケじゃ!そうではない!

 

👺お主は「日本有数のプロ証券侍」の「武論具」に来ているのであろう?

 

😐️なんか、ここのブログの人そう言ってましたね。「日本有数」は今初めて聞きましたが・・・・・

 

👺なら、学ばないでどうする?

 

 

🥶そういうこと?

 

 

👺そういう事じゃ

 

 

🤔そうだな。賢くなるだけでも損はないか

 

 

😀わかりましたよ!天狗さん!さあ、次を!

 

 

🥶て、またどっか行っちゃったよ。

 

 

🙂まあ、またフラッと戻ってくるだろ。

それまで勉強。自分でも調べてみなくちゃね。見てろよ天狗!

 

(おちまい)