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株式相場雑感(8/13)やはりしっくりこない

皆様、お盆をいかがお過ごしでしょうか?

株侍Proでございます。🙇

 

今朝は朝から下落。しかし、その後は終始落ち着いた動きに。

 

先週からの動きとして、米中の貿易問題、元安容認観測、香港デモの激化に加え、アルゼンチンのデフォルト懸念。そして、日本株円高進行による業績懸念

 

と来たわけですが、その割にはさほど売りに押される訳でもなく、個別株でみるとそこまで下げてる訳でもなく

 

という感じだったのですが

 

やはり違和感を感じます🤔

 

チャートを見ても

 

8/6 20110円からの戻りは20782円まで

その前の下落幅は-1713円(-7.8%)、仮に戻り高値からの二段下げとなった場合、目安計算で同幅、同率下げた場合の日経平均は19278円、19059円、昨年12/26安値 18948円の手前とみれば順当に思えます。

 

もちろん、「二段下げ」ではなく、前回安値前後で下げ止まる「二番底」の可能性もありますが、「底打ち期待」から買われた半導体関連や電子部品等が高止まりしており、これが再度底値探りとなれば、「二段下げ」の方がより確率高く思えます。

 

理想買いで買われた銘柄が、その期待が剥がれるかのように売られるのはよくある事ですし、受注的には実際に「底打ち」してるのかもしれませんが、受注が上向いた証左は未だ出てきていません。

 

むしろ、相場の最優先課題は「催促相場による金融、財政政策の誘発」であり、特に「FRBによる段階的かつ継続的な利下げ」が必須です。

 

そのためには一部のプロを含む多くの人が「世界経済の悪化」をリアルに信じる状況が必要なため、この先、「ヒヤリ」とする位の相場の下落が想定されます。

 

為替にしても、現在の安値は105.10円ですが、おそらく最低でも、早晩昨年3月の104.63円と今年1月の104.79円を試すかと思います。

 

また、投機筋のポジションは円高、円安共に低水準なのですが、ここの所徐々に円高のポジションが積み上がり始めた事、また、現在の相場環境では「円高になって然るべき」的な論調がまことしやかに聞かれるようになっている事を考えれば、最も確率高いのは100円割れを意識した位置で100円プラスマイナス1円、つまり99~101円の辺りが考えられます。これは2016年中旬から後半にかけてつけていた値です。

 

ただし、最終的にはその時と同様に積み上がった円高のポジションと低水準の円安ポジションによって、一気に巻き戻しと踏み上げの円安となる事が想定されます。この円高ポジションの積み上げには推定3~6ヶ月程度は必要と思われますので多くの人が期待するほど早くドル底打ち→上昇となるよりは、底値圏での乱高下があるかと思われます。

当面、米国は利下げ期待が先行するので、円に対しては、なかなかドルが買われにくいという事が前提となります

 

そして、悩ましいのは今回の本命「ナスダック」の動きです。

 

最終的には、今思われている『「安定性」と「配当利回り」を追うべき』というのは誤り(正確には一時的)で、『「成長性」を問う相場』になるかと思われます。

結果「ナスダック」が「日経平均」や「NYダウ」に対し、より高い、最後は圧倒的なパフォーマンスを叩き出すと思われます。

 

そして、現在の「ナスダック」は短期的には下げてますが、中期的には未だ上向きのレンジの範囲内です。

ただし、8/5安値7662をブレイクすると、この中期的レンジが一旦崩れ、6/3の7292か、7000前後まで「寄り道」する事になりそうです。

この8/5安値を下方向にブレイクするかどうかが、どちらとも言い難く、現状を優先して対応する事が必要です。

強いて言うなら、個別株を見る限り、6月安値二番底をつけにきてもおかしくない。

と考えられます。

 

いずれにしても、ターゲットとなるハイテク銘柄が、FOMC前のここから2週間~1ヶ月以内で下に入ってくれば、そこは絶好の買い場となりそうです。

「夏の終わりの大バーゲン」に期待したい所です。

 

くれぐれも忘れてはならないのは

 

元々、現在の経済、相場状況の

「ドッキリ仕掛人」はトランプ大統領その人であり、そのトランプ大統領が望む事は、「来年、米国中心に経済と相場が盛り上がる事」、そして、「自分が大統領再選になる事」です。そのためには、来年「米国中心に盛り上がる相場」が必要です。

 

そして、現在の状況は、そのために引き起こした「人為的な不安」だという事です。

 

これにより、世界経済における需要と成長率を、来年に先送りする効果を狙っています。

 

わかり易いイメージとしては、「バス坂道登っていく理路」において、

「バスの乗客に告ぐ!今のままでは中国とFRBのせいでバスは麓までバックしてしまうかもしれない!」

とバスから飛び降りる事を、車掌のトランプ大統領が暗に促しているイメージです。

 

そして、バスは実際に多少バックする事で、実際に慌てて飛び降りる人も出るんですが、燃料屋であるFRBがトランプ車掌の圧力に屈して(表向きには大義名分を得て)、バスに燃料を追加で補給(利下げ)する事で、再びバスは坂道を登り始めます。

 

そして、既にバスから降りた人が目にするのは、あれだけ「降りなくていいのか?」と問い続けたトランプ大統領を乗せたまま、走り去っていくバスの背中だったりします。

 

物事は一筋縄にはいきませんし、単純なものでもありません。

 

時には「高く飛ぶためにしゃがむ」行為を、「座り込む」事と勘違いする事も発生します。

 

あと、アルゼンチンはどうでもいいんですが、「香港デモ」がどうなるかは見物です。

カギは「人民解放軍が鎮圧に乗り出すかどうか?」これが起きると、ダメ押し(ヒヤリの下押し)が発生して、底打ちを形成するかもしれません。

 

香港デモと鎮圧については、「一個人」としては憂慮してますが、「証券侍」としては起きれば要注目のイベントとなります。戦いと投資判断に「情け」を入れてはいけません。

 

つまり、投資判断に「感情」は不要です。

その「感情」故に、相場の逆をやってしまいます。

むしろ、「他人の感情の動きを利用する」というのが投資の本質ですので。

 

さてさて、どうなりますかね。

(⌒‐⌒)