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株式と投資信託の使い方(2)

続きです。

 

前回は「投資家がやりがちな失敗例」をお話しましたが、ここでは「道具の考え方と使い方」をお話します。

 

金融商品」はあくまで「お金を増やすための道具」に過ぎません。

 

また、であるからこそ、その「特性」と「使い方」、「使い所」「使い分け」を知っておく必要性があります。

 

例えば

いくら名品の刺身包丁でも、木を切るのには適しません。

また、使い方を誤れば、「人を殺める道具」にもなり得ます。

 

逆に、木を簡単に斬り倒せる「チェーンソー」これで魚を捌くとどうなるのでしょうか?

 

なんか、壮絶なシーン😱が想像できます。

 

このように、適切な対象に、適切なタイミングで、適切な道具を選択し、適切な使い方をする事が大事です。

 

当たり前に聞こえるかもしれませんが、多くの方ができなてないのですから、やはり「わかってない」と判断せざるを得ません。

 

さて、本題です。

 

あなたは漁師です。

お魚をとって生計を立ててます。

どちらを選びますか?

 

①👲やっぱロマンのある「大間の黒マグロ漁師」

冬の津軽海峡はシケ(嵐)の危険も大きいし、漁に出るかどうかの判断も大事。

燃料代と時間をかけてもボウズ(何も釣れない事)かもしれない。

シーズンが終わって、水揚げがなければ

はハッキリ言って「大損」

それでも、「自分の腕と感覚」を磨き、一本釣り上げればウン百万!

「す○ざんまい」の社長が買ってくれたら、1億円も夢ではない!

 

②👨やっぱ、一家の大黒柱だし、危険はできるだけ避けたい。

「タダ働き」になるのも避けたいから、魚群探知機と網を使って確率高く魚を取りたい。

 

 

どちらか決まりましたか?

 

 

①が「個別株」を使う株式投資

 

②が「ファンド」を使った株式投資です。

 

つまり

①リスクは大きいし、経験を積む過程で失敗は避けられない。

    そして、何より「失敗」を「失敗」として認め、そこから学ぶ姿勢が大事。

     また、自分をコントロールする必要性もある。

      何より「独りよがりの思い込み投資」を避けるためには、「市場、経済研究」「銘柄研究」が大事、

     そうやっていく中で、時に大きな儲けもあり、株式投資のダイナミックさを実感できる。いずれは自分の趣味わ仕事を「投資家」と胸を張って言えるかもしれない。

 

②上記の要素が必要なのは同じだが、程度としては、そこまでやらなくてもよい。

 

「魚群探知機」として、ここから業績の上向く、あるいは注目度が上がるであろう「セクター(業種)」を探せばよく、「銘柄研究」までは必ずしも必要ない。

 

つまり、いくらファンドでも「魚のいない海域」「魚がいたけど今はいなくなりつつある海」に網を張っても仕方ないわけです。

 

そして、そこに適度に被せられる網を選ぶ必要があります。

 

例えば「株式ファンド」であれば何でもいい訳ではなく

 

イメージだけで決めず、投資対象の範囲は必ず確認しないといけません。

 

例えば「人工知能」に関わる企業がいいと思った場合、買ってみたら「日本の人工知能の会社」が運用範囲で、実は「人工知能」を利益に変えられる会社は「米国」に多く、結果として、

「ネタとして一時的に買われて上昇したが、業績がついてこず、その後下がってしまい、むしろ損失を抱えてしまった」

というような例です。

 

もちろん、これが個別株なら半値になってしまった所、分散効果が働いた結果、ダメージは1割程度のマイナスで済んだ。

 

という事もあります。

 

このように、「ファンド」の一番の特徴は「分散効果」です。

 

「ファンド」には通常50~200銘柄程度の銘柄が組み入れられており、流れさえ掴んでいれば、極端な話

そのうちの2~3銘柄が潰れても、他の銘柄が補ってくれたりします。

 

また、株式投資を行う上で、「見切り」はとても大事です。

 

期待して投資してみたが、

「会社が予定通りに収益化できなかった」

「まさかのアクシデントが起きてしまった」

そんな時に「見切り(損切りである事が多い)」で、損失を最小限に抑えなければいけません。

 

人間の心理として、「自分に都合よく考える」習性があります。

「待てば戻ってくるかも」

ついつい、考えがちです。

 

プロはその習性を利用して、早めの「見切り」をします。

つまり、「マズイと判断したら、多くの人が期待感をもっているうちに損切りしないと、余計にマズイ」と考える訳です。

 

しかし、多くの投資家はそれまで持っていた期待感への「アンカー効果」が働いて、その思いに呑まれて時期を逸してしまいます。

 

ファンドの場合は、その投資対象全体ではなく、一部の個別銘柄の場合には、運用担当者であるファンドマネージャーがその銘柄を売却、あるいは入れ換えてしまいます。

 

もちろん、投資対象全体の時には投資家自身、あるいは担当証券侍かその判断をしないのいけませんが、中身の個別銘柄までウォッチして精査する必要がないのは楽だと言えます。

 

個別株がいいからファンドがいいか?

このように、考えて選ぶべきなのです。

 

この他にも選択のポイントがありますが、またの機会にお話しようと思います、

 

もちろん、二つを組み合わせるという方法もあります。

 

そして、私の場合は

基本パターンはこの組み合わせを、お客様との相談により、その配分をカスタマイズする方法を取っています。

 

つまり、

ターゲット(投資セクター)を選定した上で

確率高く捉えるファンドをベースとして、

個別株を加える事でパフォーマンスアップを図る

という分散効果を生かしたやり方です。

 

最も大事な事は

 

「最大限に勝つこと」

 

ではなく

 

「トータルで負けない事」

 

と考えてますので。

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。🙇