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分散投資ってなあに?(2)

話の続きです。

 

さて、前回は株式と債券まで来ました。

 

お次は?

 

不動産投資信託(リート)ですね。

 

人はどこかに住まなければいけません。

 

どうせなら自分の家がいいですね。

 

さらにお金があれば、アパート、マンション、商業ビル。

 

賃料収入が毎月入ってくれば、極端に言えば「遊んで暮らせる」かもしれません。

 

でも不動産は高い。

 

なら皆でお金を出しあって、不動産物件買って、皆で賃料を分け合えばいいんじゃないか?

 

つまり、「不動産の一口オーナー」

これが不動産投資信託(リート)です。

 

これは主に「金利」と「景気」の影響を受けます。

基本的には「利回り商品」なので、低金利下で効果を発揮します。

また、特に商業物件は好景気になるにつれ賃料が上昇する傾向があります。

しかし、株式同様「景気悪化時」と「金利が高水準の時」に弱く、それまての価格上昇が大きければ、時に株式以上の下落を引き起こす事もあります。

 

一般的に、株式市場よりも、早めのタイミングで動く印象です。

 

配当利回りも高めなので、これも加えるとよさそうですね。

 

さらに「商品」もあります。

いわゆる「商品市場」です。

「商品取引」と言うと、なんだか危険な香りがプンプンしてきますが、

それは「商品先物取引」を、

投資金額の何倍もの取引(これをレバレッジ取引と言います)で、非常に短い期間で頻繁な取引するからです。

 

今は投資信託ETF(上場型投資信託)があります。

 

これも加えてみましょう。

 

あとはなんだろう?

 

そうそう。

 

ヘッジファンド」がありました。

 

ヘッジファンド」については、日本では大きな誤解があります。

 

「なんかエゲつない取引をして、短期間で大儲けする人達😱」というイメージが多いのですが、

 

(* ̄∇ ̄)ノ実際には、むしろ真逆で、相場環境にかかわらず、小さな利益をコツコツ積み上げるような運用をします。

 

(* ̄∇ ̄)ノただし、全米で1万あると言われる「ヘッジファンド」のなんだろう?中には、「ハイリスクハイリターン」なイメージ通りの運用をする所が、僅か数%ですがいるのも事実です。

 

この人達の事を「ヘッジファンド(ハイリスクハイリターン型)」と今後分けて呼ぶ事にします。

 

ここでは、「ローリスクローリターン」あるいは「ミドルリスクミドルリターン」を目指す。本来の「ヘッジファンド」の事を指します。

 

これも加えてみましょう。

 

さらに、集めた各商品の配分を決めます。

 

実は、これがとても、とても、そして、

とても大事です。

 

この配分を一部のプロは「TAA(タクティカル アセット アロケーション)」

平たく言うと「戦略的資産配分」

と呼びます。

 

これを単純に考えれば

時価総額(市場規模)に応じて分ける

というやり方です。

 

つまり、「その投資対象の価値は、市場規模の大きさによって決まる」という考え方に由来しています。

 

これでも間違いとは言えないのですが、これだけでは不十分です。

 

前回、株式や債券の使い所のお話をしました。

 

つまり、その時の経済の状況によって、

有利な金融資産

不利な金融資産

 

また、それぞれ優先順位があります。

 

もちろん、「有利な金融資産」の「優先順位の高いもの」を狙い打ちするというのも王道なのですが、これを的確に判断できないのであれば、

 

①国際分散投資

②その時に有利な資産に傾斜をかけて

③時折、資産配分の見直しを行いながら

④その時の感情やマスコミ報道に惑わされず

⑤長期で継続的し続ける

 

というのが最も有効なのかもしれません。

 

ちなみに、

こういった運用をやっている最たる運用機関が、

 

アメリカのハーバード大学の運用基金です。

 

基金とはいえ、100人を越える運用スタッフを抱え、金融機関のプロがバックアップしており、運用総額は4兆円を越えます。

そして、

平均運用利回り13%近くを叩き出し、大学の運営費用の1/3を運用で叩き出します。

 

大まかなポートフォリオが公開されているので、一度見てみると面白いです。

 

また、運用のやり方は今から20年前レベルですが、日本の年金基金も、簡易版での国際分散投資をしています。

運用成績は、ここ7年ほどで+50%台といいのてすが、実は大きな問題があります。

 

これについては、改めてどこかでお話しようと思っています。

 

何はともあれ、

「国際分散投資」は運用の基本中の基本

なんですが

 

現在各金融機関が普及させようとしている、「国際分散投資」の商品は、

「ロボアドバイザー」も含め、

問題点があるので、自身でアレンジした方がいいです。

 

これは1から自分で組むのも、大変ですし、おそらく継続的に管理しきれないので、

改めて問題点と対策をお話するつもりなので、参考にして頂ければと思いますが。

 

じゃあ、何で今回話したの?

 

という事ですが

 

以前からお話している通り

 

「大きいものから小さく」

「長いものから短く」

 

見ていく事が、物事を正確に捉える上で大事です。

 

現在、世界で最も多くの額の資金は、

この「国際分散投資」で運用されています。

 

その考え方や実態を知らずして、先を読むことなど不可能だからてす。

 

最後まで読んで頂き、

ありがとうございました🙇