株侍Proが相場と世の中を斬る!

現役プロ証券侍が行う世直し! 戦国の世を生き抜く!

「金」を斬る!

「金」それは永遠の輝き・・・

 

って、あのCMは「ダイヤモンド」でしたね

 

こりゃあ、うっかりだあ~

(*>∀<*)>

 

こんばんは、うっかり株侍です🙇

 

果たして我が斬鉄剣で「金」が斬れるのか?

 

やってみましょう。

 

今、資金の逃避先として言われているのが

「米国国債」「金」「仮想通貨」

なのですが

 

いずれも今投資するのは、タイミングではない、あるいは危険な対象かと思われます。

 

その中でも今回は「金」について取り上げます。

 

「金」の最大の特徴は「価値の貯蔵機能」です。

 

ちなみに、これが貨幣(通貨)だと

①価値の尺度機能(いくらの価値か?)

②交換機能(物やサービスと交換できる)

③価値の貯蔵機能(その価値を将来に保つ)

となります。

 

この③「価値の貯蔵機能」について、貨幣より優れているのが「金」の特徴です。

 

なら「金」を持っておけば安心!

 

だと思いがちですが、残念ながら違います。

 

「優れている」というのはあくまで、

「いかなる通貨よりも物やサービスに交換してもらえる可能性が高い」というだけで、

「損した」「得した」とは別の話です。

 

そもそもですが、

「金の値段が上がった(下がった)」とよく言われていますが、

 

金の価値が上がった(下がった)訳ではありません。

 

逆に

 

「お金の価値が下がった(上がった)」

と考えるべきです。

 

そして、金の主となる取引場は日本ではありません。シカゴのマーカンタイル商品取引所(CME)です。1トロイオンス◯◯ドル」

 

日本の取引価格は、これを為替レートで円に置き換え、単位もグラムに直したものを参考に取引されています。

 

ということで、「金」を考える時には、最大取引市場である、CMEの価格、通貨はドルで考えます。

 

今から8年前の2011年、たまたまかもしれませんが、拙者は金の高値と時期ををほぼほぼで言い当ててます。

別に自慢したい訳ではなく、考え方を知って頂けたら、というお話です。

 

通貨はドルですので、考えるべきはFRBによる資金供給量の変化です。

 

米国FRBは、2008年11月にQE(資金供給→量的金融緩和とも言う)を開始しました。

 

「市場の予見性」というのは凄いもので、金相場はおよそ1年前の2007年9月から動き始めます。

当時の金の価格は安いところで

1トロイオンス=644ドルでした。

 

このQE(量的金融緩和)は最終的に3段階で行われています。

QE1:2008年11月~2010年6月

QE2:2010年11月~2011年6月

QE3:2012年9月~2014年10月

 

私か「マズイかも」と思ったのは2011年の春です。

 

ポイントとしては4点

①金を買う事が一般人で人気化してきた。

②QE2の終了の可能性が出てきた

③QE1と2の結果、資金供給量的は、この時点で約3倍。その価格に向かって加速の兆しが見られた。

④「倍数の法則」的にも要注意水準が近づいている。

 

一つずつ説明すると

①私が相場か要注意状態と判断する時

     ・本屋さんでその投資対象のコーナーが

          作られていて、人が群がっており、

          かつ、「簡単に儲かる」的な本が

          置いてある

 

      ・テレビで、その投資対象で儲かった人が

     登場する

 

      ・さらに、全くの素人と思われる、

     若い方や主婦、サラリーマンが購入する

     ニュースがテレビに登場!

 

     ・そして、週刊誌に

   「まだ間に合う!◯◯投資!」

 

これって、仮想通貨とかもそうでしたね。

一般の方でも結構応用の効く見破り方です。 

 

②③通貨とは

「その国の経済価値を担保に発行される

国が価値を約束した紙切れ」  なんですが

 

「通貨の発行量を2倍にすれば

価値も2倍!\(^-^)/」

 

なんて、ことはなく

 

国の経済価値が変わらなければ、

1枚当たりの価値は理論上半分になります。

 

もちろん、リアルタイムで綺麗にその分だけ物価は上昇しません。

 

実際には

他国との為替レートの関係や市況の影響

経済成長率や金利

アンカー効果も働くのですが、

それを話し始めると、客人方の頭が混乱すると思うので、ここでは触れません。

 

しかし、金は「価値の貯蔵機能」が強く

その価値は

「増えもしないし、減りもしない」ので

割りとストレートに考えやすいです。

ただし、「先読みの習性」が強い点には要注意です。

それは、メインの取引が「先物」で、

プロの介在率が高いからだと私は考えています

 

話を元に戻しますと、QE2が終了時点で、「ドル」の資金供給量は3倍になっています。

 

となると、起点は

1トロイオンス=644ドル

でしたので

 

通貨の価値が1/3=金の価格は3倍

という図式が成り立ちます。

ということは、

644ドル×3倍=1930ドル

となります。

 

④「倍数の法則」と私が名付けた、

投資の法則なのですが、

チャート上での動きの起点から

1.5倍、2倍、3倍、5倍、10倍

ほ要注意ポイントで、

調整、もしくは高値になりやすい。

というのがあります。

特に大相場では、3倍と5倍は高値をつけやすい、最も注意すべきポイントと思っています。

 

実際にこれまでの大相場の指数や銘柄に当てはめてみると面白いですよ。

特に2008年に爆騰した上海市場は、

調整ポイント、最高値がほぼピッタリ

一致してます。

 

しかし

これがなぜそうなるのかは

私には今でもわかりません。

わかる方いたら教えて下さい😅

あくまで経験則上の法則なので。

 

つまり、ここでの3倍も同様の

644ドル×3倍=1930ドル

と弾けます

 

当時、金が人気化する過程

1300→1500ドルで、要警戒状態に入ったため、当時の顧客に

「金をお持ちなら売却の検討に入った方がいい。ただし、想い出の品ならそこは割り切りましょう」とお話してます。

 

そして、実際の高値ですが

ドル建て金価格の史上最高値は、2011年9月につけた1トロイオンス=1,923ドルです

 

「ほぼほぼ」でしょ😁

 

ただ、冒頭に「たまたまかもしれませんが」

と断ったのには理由があります。

 

それは、その後

「QE3:2012年9月~2014年10月」

が行われたからです。

 

これが相場に織り込まれていたら

資金供給量の増分5倍弱なので

 

644ドル×5倍=3220ドル

 

なので、3000ドルが実現していた可能性があります。

しかし、「金は先読みの性格が強い」

が効いたのか?

「これが最後」という触れ込みもあってか

実現する事はなく、むしろ

 

最後=今度は資金供給量が減り、

           これまでの動きが逆転する

 

と市場は判断したようで

金価格は下がり始めます。

 

そこに、2013年5月の

バーナンキショック(量的緩和終了宣言)

さらに同6月の量的緩和終了

 

これにより、金価格は1211ドルまで下落します。

 

高値からの下落率、実に-35%強

 

「金は実物資産」は間違ってないと思いますが、イコール「安心」ではない事はお分かり頂けましたか?

 

つまり、「金」は、

「景気悪化時~回復期」に

米国の資金供給によって、ドルの実質価値が下落する際に買うもの。

そして、その価値の低下の「兆し」が

見えた時点で警戒に入り、

巷で人気化したら売り向かうもの

という事になります。

 

今、一部で金を買う動きがありますが

 

米国は20年前同様

これから「一時的に利下げ」するだけで

それに伴い、「一時的に量的緩和」をするかもしれませんが

 

そこか、さほど遠くないうち(1~2年内)に

「再び段階的な利上げ」

→「最後は資金吸収(資金供給量の大幅減少)」

となる事が想定されるため、

上昇は一時的と想定しています。

 

現在、金価格は

1トロイオンス=1400ドル

1500に接近する事はあるかもしれませんが

半年内にはまた1200ドル台に戻ってしまうかもしれません。

 

また、この先の資金供給の流れはわかっても、「量」が読めないため、

その先の動きやいるべき位置は今は弾けませんし、しばらくは投資対象として考えていません。

 

その時がくれば、また「金」について

お話すると思います。

 

我が「斬鉄剣」なんとか「金」を斬れた!

しかし、「なんとか」では、

石川五右衛門大先生の足元にも及ばぬ!

精進せねば・・・

( ̄人 ̄)合掌

 

 

☆ご注意!

念のため、お伝えしておきますが

上記は、あくまで私の私見です。

参考にして頂いても、無視して頂いても、

客人方の自由です。

また、投資は「自己責任」です。

客人方が「儲かろうと」「損しようと」

当方は一切関知致しません。