株侍Proが相場と世の中を斬る!

現役プロ証券侍が行う世直し! 戦国の世を生き抜く!

IT相場再来なんだが.....

兄さん、姉さん!

「ハイテク」って奴が来るってよ!

やっぱ南蛮人ですかねえ~

どんな奴か知ってますかい?

 

こんにちは、株侍(プロ)です。(⌒‐⌒)

 

ハイテク相場と一口に言っても、ハイテクならなんでもよい。という訳ではありません。


また、いつ何時でも買ってよい。
という訳でもありません。


例えば、
米国のアマゾンドットコムと日本の楽天
どちらも「ネット上の商店街」の運営をしている点では一緒です。
どちらも市場では大きなシェアを持っています。


しかし、株価の推移はどうでしょう?


これには大きな差があります。
ここ5年間の株価推移を見比べて見ると、
アマゾン5.6倍
楽天        -8%
ネット社会全盛なのに、なんでこうなっちゃったんでしょう?


これにはいくつかの要因が考えられます。


一つは、マーケットの差
言うなれば「量(規模)」です。
世界で顧客数を伸ばし続けるvs日本国内で既に飽和し、さらにアマゾンの追撃を受け抜かれる。また、取り扱いの商店、サービスが拡大していくvsあまり変わらない


そして、
商売にはフロー型とストック型というものがあります。ネット商店街の場合、基本はフロー型、つまり、商店主の売上の一部を頂くことであり、収入はその時ポッキリなので、その収入は売上によって大きく変動します。


ストック型の代表は、アマゾンプライム会員です。買おうが買うまいが、毎年一定量の収入が入ります。
他にも広告料収入もここに入りますが、これも規模の差が大きくものを言います。


もう一つは「質」
アマゾンのもう一つの強力な武器はAWS(アマゾンウェーブサービス)です。
これは、元々アマゾンが持っていた自社の顧客管理のためのデータセンターが元になってます。。


この余った容量を企業に貸し出したのが発端とされてます。繋ぐのはネット回線。つまり、クラウドです。
アマゾンはこの分野でも、既に世界一の座を手にしています。ライバルはコンピューター界の巨人「マイクロソフト」です。この二社の戦いが今後も見ものです。


つまり、今の地位に甘んじる事なく、常に世界を舞台として、新しいビジネスモデルを追及していく、その力の差が、この結果を生んだと言えます。


このように、今や同じ業界でも、ビジネスモデルや経営の差で、天と地ほども違う結果が出てしまうのが、今の時代の凄い所です。


だからこそ、「勝ち馬につく」事が何より大事になりますし、それを見極める事ができれば、投資はそれほど難しくはありません。


ある経営者が言ってましたが
「今や大きく儲けられるのはトップ企業のみ、それなりの儲けを出せるのはせいぜい3位まで」
この事を忘れてはいけません。


しかも、今やネット回線を通じて、簡単に国境を越えてきます。


今まで四方を海で囲まれた、我が国日本はその独特の地理故に、「ガラパゴス」とも言われる独自の進化と、固い守りで、かつては「東洋の奇跡」とも言われる経済成長を遂げましたが、もはやその優位性はなきに等しい状態になってます。

 

未だそれが生きている分野もわずかにありますが、それですらも時間の問題かもしれません。


投資だけでなく、我々は社会や経済そのものに対して、もっと危機感を持たないと、取り返しのつかないことに、、、、
既になり始めてます。


話を本題に戻しましょう。

 

前回は、「経済サイクル面」言い換えると「金融・財政政策面」から相場を捉えましたが、今回は「需要面」としての「産業面」から相場を捉えます。


今回のハイテク(IT)相場は
「二段階スライド方式」を想定しています。


まず最初に来るのは、2020年問題。企業のシステム更新需要の拡大です。

 

この分野、実はこれまでの参入障壁が一部生きてます。
システム構築には、多くの時間と労力が必要です。しかも、基本的に顧客の企業に赴いて対面で進めて行きます。


使うクラウドがアマゾンであれ、マイクロソフトであれ、さすがに、毎回米国から行くわけにもいきませんし、日本の現地法人の人数は知れてます。顧客に「勝手にネットで構築してね」というのも無理があります。
となると、日本企業が活躍する余地があります。


日本はまた、「日本語」や「日本独特の商慣行、税制、法律」という参入障壁も持っています。そういう点でも、ソフトウェアの業界にも活躍する余地があるでしょう。
また、一部のネットサービスにも同様の事が言えるかもしれません。


これらの企業の株価には既に動きが出ているので、探しだすのはそれほど難しくありません。


その点、ハードウェアはちょっと難易度が上がります。
今でも高い競争力を持つ日本企業としては、電子部品、工作機械(製造用機械)があります。既に半導体と液晶は死滅寸前なので手を出してはいけません。


ただし、製造業にはサイクルがあるので、タイミングと水準が大事です。
ウインドウズ10では、ウィンドウズ7時代のPCでは動作に難がある。と言われています。


企業向けのPCやネットワーク機器に関連していて、競争力のある企業は例え株価が下落していても、いや、下落しているからこそ、丹念に拾いたい所です。


ただし、秋にかけてもう一段の調整はあり得ますので、あまり上値を追うことは得策とは思えません。


そもそも、決定的な要因として
ソフトウェアは貿易関税の影響は小さく、ハードウェアは大きい、という特徴があります。


今、ピン!と来た方。センスありますよ。😁


第一波はこの辺にしまして、


続きまして第二波は
5G関連という事になります。
これも秋から動くかもですが、来年に入ってからになるかもしれません。


既にアンリツやキーサイト等動いていますが、これは通信会社や通信機器会社の設備投資や機器開発の段階を捉えています。
次に来るのは、端末、機器製造に関わる企業。さらにその次はサービスを提供する企業になると考えています。


こうやって、体系的に、かつ段階的に考えていく事で先を予測し、布石を打って(投資資金投下)を行って行きます。
ポイントは、「動きは出ていても、多くの人が騒ぎ立てる前に先回りをすること」です。


ここに投資の一番の面白さがあります。